
AnyBody 概要
AnyBody Modeling System(AnyBody)は、人体メカニズムのモデリングをおこなうソフトウェアシステムです。個々の筋・関節力・代謝・腱の弾性エネルギー・拮抗筋力・その他動作中の人体における様々な部分に作用する力を計算することができます。これまでヨーロッパを中心に自動車分野をはじめ、医療・リハビリテーション・航空宇宙・スポーツなど、様々な分野のプロダクトデザインや研究・開発を支援するために利用されています。
人間工学に基づいた設計
人間の身体は、置かれた環境と連動して機能します。私たちを取り囲む道具、家具、自転車、職場、その他全ての品物の設計が人体の運動条件により定められており、人間工学と呼ばれています。
AnyBodyは、人体だけではなく人体と関わりを持つ対象物のモデリングもおこないます。例えば、自転車のシートとクランク機構、椅子の背もたれと足置き、 自動車のハンドルとシフトギアなどです。AnyBodyを利用することにより、以下のような設計パラメータの人間工学的な影響を詳細に研究することが可能 となります。
- コンピュータのマウスを操作中の肘の力に、机の高さが与える影響の大きさ
- 自転車を漕いでいるとき、ペダルアームの長さが代謝に与える影響の大きさ
AnyBodyのモデルは、パラメータ値で調整可能です。筋力、セグメント長、もしくは外部力の方向などを自由に変更できます。それだけでなく、このシステムはモデルを最適化し、与えられた目標値の実現に最も適したパラメータの組み合わせを自動的に算出します。例えば、筋肉疲労を最小にする自転車の寸法 を、乗る人の身体のサイズごとに割り出すことが可能です。
動作と姿勢の組み合わせ
AnyBodyによる解析は、人体の動作から始まりますが、全く未知の動作の場合、例えば恐竜がどのようにジャンプしていたかなどはシミュレーションできるのでしょうか。AnyBodyには、逆動力学が採用されています。これは、動作をパラメータ調整してシステムの最適化機能によって決定することができます。つまり、恐竜のジャンプがその体型に最適であったとすれば、その動きを再現する事が可能です。
AnyBodyの適用例

- 人工股関節にかかる負荷にねじれ角が与える影響
- 電子制御されたエアロバイクのペダル機構の設計
- 運転中の快適さを最大限にするためのシートデザイン
- レース用自転車に乗っているときの筋活動に上半身の姿勢が与える影響
- クロスカントリースキー競技で運動効率を高めるポールの設計
動作データから、解析結果までの利用の流れ
C3D形式のモーションキャプチャデータ(歩行、持上げ等)から簡単にAnyBodyモデルを作成するアプリ、また、筋活動/関節間力等の解析結果を簡単に表示するアプリを提供します。
(テラバイト開発)
保守契約継続中のユーザ様にご利用いただけます。
( AnyBody初心者、パワーユーザ対象 )
■ 「C3D to AnyBody」:C3Dファイルの自動確認とAnyBodyモデルの自動生成
■ 「Output Generator」:結果表示と出力用のスクリプトビルダー
AnyBody Modeling Systemを、アプリを組合わせて利用する流れについて、デモビデオをご覧ください。
アプリケーションはAnyBodyユーザサポートサイトからダウンロードできます。
或いは、開発元のユーザサイトからもダウンロード可能です。 開発元のダウンロードサイトへ
●開発元サイトにあるチュートリアル(英語版)です。 http://www.anybodytech.com/fileadmin/AnyBody/Docs/Tutorials/_template/FrontPage/FrontPage.html
●開発元サイトにある、論文など刊行物一覧です。 http://www.anybodytech.com/index.php?id=publications
●Anyscriptフォーラムです。 http://forum.anyscript.org/index.php
●Anyscriptウィキによるサポートページです。 http://wiki.anyscript.org/index.php/Main_Page
●YouKu動画集 http://i.youku.com/